施工上の注意
施工の前に(設計のポイント)
- 床下の換気を十分行えるよう、通気口を設け、床下の乾燥に留意してください。
- 地形や地質上、多湿な土地や湿気がこもりがちな環境で使用する場合には、床下の防湿処理や強制換気装置などによる対策を行ってください。
- 地下室や半地下室への施工はご遠慮ください。
- 壁際の納まりや敷居・框などとの納まりは、必ず5ミリ以上の隙間を設けるか、エクスパンジョンゴム・コーキング処理を行うことを前提に設計してください。
※上記ご配慮いただけない場合は、施工後に「反り」「突き上げ」「床なり」などの不具合が発生する恐れがあります。
保管の注意事項
- 商品の保管は、直接地面や土間コンクリートに置かずに、乾燥した角材の上に合板をしいてその上に置いて保管してください。風通しの良い場所に水平に保管してください。
- 雨濡れなど水のかかりやすい場所、高温多湿な場所、直射日光にあたる場所での保管は避けてください。
風通しの良い場所に水平に保管
風通しを良く
雨ぬれ・直射日光・直置き
厳禁
1. 下地の施工
根太工法
- 充分に乾燥させた製材品を、大引き(90ミリ角以上)と根太(45ミリ角以上)に使用し、平滑に仕上げてください。
- 根太は、303㎜ピッチで施工してください。
- 乾燥材は含水率20%以下の人工乾燥材をお使いください。
- 乾燥材を使用しないと、乾燥痩せなどにより踏み鳴りの原因になります。
- 根太に段差が在ると踏み鳴りの原因になります。
- 必ず12㎜厚の耐水合板で捨て張りし、平滑な合板下地を作ってください。
- 下地合板は、3尺ずらし(千鳥張り)とし、糊釘併用で施工してください。
- 湿気が多い場合は、0.1㎜厚以上の防湿シートを根太と合板の間に敷きこんでください。
- 床に重量物(ピアノなど)を置く場合は、根太間隔を狭くするなどの補強を行ってください。
二重床工法
※二重床の設置は、メーカーの施工説明書に従って正しく施工してください。(ここでは代表的な施工例で説明しています)
- コンクリート/モルタル打設後4週間以上の養生期間をとってください。具体的には含水率が10%以下になるまで養生期間をとってください。(冬季はさらに長期間の養生が必要です)
- 際根太をしっかり固定してください。
- パーティクルボード(ベースパネル)は、3尺ずらし(千鳥張り)とし、壁際(5ミリ程度)・ジョイント部分(12ミリ)に隙間を設けてください。
- 必ず12㎜厚の耐水合板で捨て張りし、平滑な合板下地を作ってください
- 捨て張り合板は、ベースパネル(パーティクルボード)と直行するように施工し、且つベースパネルのジョイントと捨て張り合板のジョイント部分は100㎜以上離して施工してください
- 捨て張り合板は必ず糊釘併用で施工してください。ウレタン系接着剤(オーシカ・UR-20/UR-21/UR-70)又はアクリル系接着剤(オーシカ・NB-700)を使用し、300㎜ピッチ以下の間隔で釘止めしてください。
2. 床張り準備
- 合板下地の含水率が12%以下であることを確認してから床材を施工してください。
- 施工前に開梱し、1週間程度施工現場の雰囲気に馴染ませてから施工してください。
- 天然木のため、色合い、木目が一枚一枚違いますので、仮並べをして色・柄の偏りが無いようにバランスを調整してください。
この時、「極端」に色柄の違うもの・大きな「傷」や「割れ」「欠け」のあるものがございましたら、お手数ですが、施工前に弊社営業担当までご連絡くださいますようお願い申し上げます。尚、施工後の返品やお取替えのご要望には、お応え出来かねますので予めご了承くださいますようお願い申し上げます。
- 施工面のホコリや木屑をキレイに清掃してください。特に石膏ボードの粉や土が付着していますと、接着不良の原因になります。
3. 割り付け
- 下地合板のジョイント部分と、無垢フローリングのジョイント部分が、重ならないように割付をしてください。
- 隣り合うピースのエンドマッチ部分が近接しないように割り付けてください。
4. 床張り作業
- 無垢フローリングは糊釘併用施工とし、接着剤は「ウレタン系接着剤」(㈱オーシカ セレクティ(UR-20/UR-21/UR-70等)を使用してください。(水性白ボンド<酢酸ビニール系接着剤>及び、合成ゴム系弾性接着剤の使用はご遠慮ください。床鳴りの原因になる恐れがあります)
- 無垢フローリングの雄サネ部分に直接釘打ちをすると、サネが欠けたり、割れたりする恐れがありますので、予め直径2ミリ程度の釘穴をドリルで開けてから釘打ちしてください。(割れたまま施工すると床鳴りが発生する恐れがあります。)
- 釘は、38㎜以上のフローリング用スクリューネイルを使用し、45度~55度の角度で打ち付けてください。
- 釘頭はポンチで確実に打ち沈めてください。
- ロア-タッカ-を使用する場合は、打ち付け角度(45度~55度)とエア圧に注意して行ってください。
※無垢フローリングは樹種ごとに硬さにバラツキガありますので、事前に試し打ちをするなどして、十分にエア圧等の調整を行うとともに、フロア-ガイドなどを使用して打ち込み角度がずれないようにご注意ください。
※樹種によっては、フロア-タッカ-による施工が出来ない場合がありますので、ご注意ください。
- サネは強く叩き込みすぎないようにしてください。名詞1枚分(0.3㎜程度)の隙間を設けて張り込んでください。
- 壁際の納まりはつき付けとせず、必ず5ミリ程度の隙間を設けてください。
- 周辺部の納まりは必ず隙間を設けるか、コーキング・エクスパンジョンゴム処理を施してください。
5. 養生
- 施工後は、24時間以上静止養生を行ってください。接着剤の硬化が遅い冬季には2~3日程度静止養生を行ってください。接着剤が充分硬化する前に重歩行(運搬作業・重量物の移動など)を行いますと、接着不良の原因になる恐れがあります。
- 通気性のある養生材料(薄ベニヤ等)で養生し、床材を保護してください。
- 床材の塗装面を傷める恐れがあるので、養生テープを直接床材に貼らないでください。
- 長期間(30日以上)養生する場合は、定期的に養生を取り替えるとともに風通しを良くして床面の乾燥に充分に留意してください。