メンテナンス
お施主様へ
この度は弊社製品をご採用いただき誠にありがとうございます。無垢フローリングは天然木を使用した自然素材で出来ています。木材の特徴や使用上の注意事項を予めご理解の上、末永くご愛顧くださいますようお願い申し上げます
品質上ご理解いただきたい事項
- 木材は、湿度が高いときには吸湿して膨張し、低いときには乾燥して収縮する(寸法変化する)性質があります。
- 湿度が高い梅雨時などには、寸法が膨張して軽微な反りが発生する場合があります。
- 乾燥する冬季には、寸法が収縮して継ぎ目に1㎜程度の隙間が発生する場合があります。
- 木材は同じ木であっても、1枚1枚木目や材色が違います。
- 印刷した商品のように統一感のある仕上がりにはなりません。色、柄、濃淡のコントラストと表情豊かな木目の妙が「本物=無垢」の証であり、飽きのこない味わいとなります。
- 自然素材のため、小さな節や入り皮(ヤニ筋、黒筋等)、軽微な変色、変り杢(玉杢、虎斑など)が混入することがあります。
- 小幅の板を1枚1枚手作業にて施工しています。
- 継ぎ目の線が多少蛇行して見える場合があります。
- 多少の段差により、脚物家具(椅子・テーブル)が少々ガタつく場合があります。
使用上の注意事項
- 無垢フローリングは、水濡れや多湿な環境を嫌います。反りやシミ、汚染(変色)の原因になります。
- 水こぼし・結露水・雨の吹き込み・ペットの粗相などがあった場合は、直ちに拭き取ってください。
- 観葉植物を置く場合は、水がこぼれないようにプラスチックや金属の受け皿の上に設置するとともに、水やり時の水こぼしが無いよう十分にご注意ください。
- キッチンや手洗い場などの下には足拭きマットなどを置いて直接水がかからないよう配慮してください。
- 洗濯物を部屋に干さないでください。1回の洗濯物で約1リットル近い水分が放出されます。やむを得ず部屋干しをする場合は、除湿機などを併用するとともに、天気の良い日には窓を開けて風を通し、お部屋を乾燥させてください。
- 夏の多湿期にはエアコンや除湿機、冬の乾燥期には加湿器などを積極的に活用し、部屋の湿度を45%~60%程度に保つようにご配慮ください。
- 重量物やキャスター付家具の使用について(床面の傷、凹みの保護)
- 移動の多い椅子やテーブルの脚には、ゴムやフェルトなどのキャップをかぶせて床材を保護してください。
- 家具や調度品を移動する際は、引きずらないように持ち上げて移動してください。
- キャスター付家具を使用する場合は、カーペットなどを敷いて床材を保護してください。
- 重量のあるキャスター付家具(家電品)やキャスター付椅子に座った状態での移動は避けてください。
- ピアノや冷蔵庫などの重量物を設置する場合は、緩衝材(板やインシュレーター等)を敷いてから設置してください。
- 暖房器具などを使用する場合(ひび割れや収縮による反り隙間を防止するために)
- ホットカーペットや温風ヒーター・ストーブなどの熱が直接床にあたらないようにしてください。カーペットや断熱マットを敷いて床材を保護してください。
- 長時間暖房器具を使用する場合は、部屋が過乾燥にならないよう、加湿器などを使用して適度な湿度(45%~60%)を保ってください。
- 床暖房用フローリングを使用する場合には、フローリングの上に布団をしいたり、クッション類を置いて、フローリングを被覆しないようにしてください。
- 床暖房用フローリングの上に洗濯物や濡れたものを置いて乾かさないでください。
- 木材は直射日光にあたったり、薬品によって変色する場合があります。
- 日光の紫外線などにより変色(日焼け)しますので、カーテンなどで直射日光を和らげるようご配慮ください。
- クレヨンやマジックによる落書きは、アルコールやシミ抜き用のベンジンを含ませた布で速やかに拭き取ってください。
- カビ取り剤や毛染め剤をこぼした場合には速やかに拭き取ってください。
- ペット(主として犬や猫)を飼う場合の注意事項
- ペットの粗相は、直ちに拭き取る(水分を回収する)とともに中性洗剤を含ませた布で洗浄してください。その後直ちに固く絞った雑巾で洗剤を拭き取るとともに、消臭スプレーを散布して乾燥させてください。
- ペットのトイレ用砂(紙やセラミックなどの粉を固めたものを含む)が床表面に飛び散らないようにご配慮ください。微小の粒子が研磨剤の役目をして、表面の塗膜を磨耗する原因になります。
- ペットの爪で傷や凹みがつく場合がありますので、予めご了承ください。
- 床材に慣れていないペットは、最初一時的に歩行が困難な場合があります(ペットにとっては滑りやすい)。しだいに慣れて歩行できるようになりますので予めご了承ください。
お手入れの方法
日常のお手入れ
- 日常のお手入れは、乾いた布でからぶきをしてください。
- 日常的に水拭きをすることは絶対に避けてください。反りやシミなどの原因になります。
- 汚れが目立つ場合は、固く絞った雑巾や中性洗剤を含ませた布で汚れを除去し、乾いた布で水分をふき取って、床表面を充分に乾燥させてください。
- 化学雑巾やモップを保管する際は、直接床材の上に置かないでください。必ず保管ケースや用具入れに入れて保管してください。(長期間床材と接触していると変色する場合があります)
ワックスがけをする場合
- 作業上の注意事項
- ワックスは「樹脂系」の「ニス塗り木床用」または「塗装したフローリング用」と表記されたワックスをご使用ください。
- 油性ワックス(無塗装のフローリング用)や「白木用」ワックスはお使いにならないでください。
- ワックスは使用法を誤りますと、白くなったり、粉状になったりします。また、床材の反りやシミの原因にもなりますので、ワックスに添付された使用説明書をよく読み、それに従って作業してください(詳細はワックスメーカーにお尋ねください)
- なるべく天気の良い日に、換気をしながら作業してください。
- ワックスを塗る前に、掃除機などでホコリや糸くずなどなどをきれいに取り除き、固く絞った雑巾やモップできれいに拭き上げてください。床表面の水分が充分に乾いてからワックスの作業へ移ってください。
- ワックスを床材に直接撒いたり、ビショビショにワックスを含ませたモップなどで塗布しないでください。ワックスの主原料は「水」で出来ていますので、多量に塗布すると反りやシミを作る原因になります。
美装業者様へ
無垢フローリングは、水分を嫌います。表面には耐水性に優れた塗装が施されていますが、多量の水を使用しますと、フローリングの継ぎ目から水分が浸入し木材に染み込んで、反りやシミを発生させる原因になりますので、洗浄作業やワックスの塗布をする場合には十分にご注意くださいますようお願い申し上げます
- ワックスは「樹脂系」の「ニス塗り木床用」または「塗装したフローリング用」のものをご使用ください。油性ワックス(無塗装のフローリング用)、白木用ワックス、水性ワックス(タイル、ビニール床用万能タイプ)は使用しないでください。
- ワックスメーカーの発行する作業マニュアルに従って作業してください。標準的な作業上の注意事項についてはフロア-ポリッシュ工業会の発行する作業マニュアルをご参照ください(詳細については、ワックスメーカーへお尋ねください)
- 体育館の木床を対象としたメンテナンスマニュアルを参照しないでください。
- 大型の洗浄機械(ポリッシャ-&バキューム等)によるメンテナンス作業は行わないでください。
- 多量の洗浄液を撒いたり、ビショビショのモップで洗浄作業やワックスの塗布作業を行うことは絶対に避けてください。直ちにバキュームで汚水を吸い上げても床材に水分が染み込む可能性があります。
- 厚塗りをする場合は、薄く塗り重ねる方法で作業してください。一辺に厚塗りする事は避けてください。
- ワックスリムーバー(剥離剤)は絶対に使用しないでください。床材が変色する場合があります。