なぜ木材か?
1.木材は地球環境に優しい建築材料です
木材は、断熱性、調湿性等に優れ、紫外線を吸収する効果や衝撃を緩和する効果が高い等の性質を有するほか、製造時のエネルギー消費が小さく、長期間にわたって炭素を貯蔵できる材料です。
さらに、木材は再生可能な資源であり、エネルギー源として燃やしても大気中の二酸化炭素の濃度に影響を与えない「カーボンニュートラル」な特性を有する材料です。
このため、木材の利用を促進することは、健康的で温もりのある快適な生活空間の形成や、二酸化炭素の排出の抑制及び建築物等における炭素の蓄積の増大を通じた地球温暖化の防止及び循環型社会の形成にも貢献することが期待されています。
2.木質材料の7つの特徴
1.構造の安定
木材は軽くて強い(比強度(単位重量当たりの強度)が最も高い材料)です。
近年は実大振動試験などにより木造住宅の耐震性の高さが実証されてきています。
また使用される木質建材についても、集成材、LVL、CLT等々、エンジニアリング化された木材が普及し、より信頼性の高い構造計画が可能になってきています。
2.火災時の安全
火災時に、もっとも大きな人的・経済的被害をもたらすのが、建物の倒壊です。
大断面木材は、火災時に表面が炭化することで木材内部の燃焼を防ぐことにより、建物の倒壊を防ぐ優れた建築材料です。


3.温熱環境
構造材としての木材自身が金属(鋼材)等に比べ高い断熱性能を有しています。
木造建築は木という断熱材に囲まれている建造物になります。
ニーズに合わせて他の断熱材で補いながら、冬暖かく、夏快適な室内環境を作ることができます。
資料:山本孝 他「木材工業」Vol.22-1.P24,1967
農林水産省 林野庁
4.空気環境
木材には天然木の香りの効用に加え、木材特有の調湿性があります。
吸湿と放湿を繰り返し、室内環境の湿度を自然に調整してくれます。
5.光・視環境
木材は人に有害な紫外線をよく吸収し、その反射を防止する目に優しい材料です。
6.音環境
木材には適度に音を吸収し、音が美しく響くなどの優れた性質があります。
劇場やホールに木の内装材が用いられるのは、この性質と木が持っている肌合いを活かすためです。
7.高齢者への配慮
木材を床や壁に上手に使用することで、転倒などの怪我の防止につながります。
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